予防について
About prevention
去勢・避妊手術
全身麻酔をかけ、卵巣と子宮または精巣を取り除く手術です。不妊手術を行うことで様々な病気を予防することができ、発情期の行動の飼い主さまのストレスも軽減できます。
[去勢手術]
性格が穏やかになり、攻撃性の低下につながることもありますが、個体差があります。犬のマーキング行動と猫のスプレー行動が抑えられる場合があります。(尿をあちこちに吹き付ける行為) 縄張り意識が減り、喧嘩が少なくなることもあります。
精巣・前立腺、会陰ヘルニアの予防になります。
[避妊手術]
望まない妊娠を防ぐことができます。乳腺の腫瘍、子宮・卵巣の病気予防になります。(子宮蓄膿症・卵巣腫瘍など) 発情時の煩わしさ(鳴き声)が軽減されます。
犬は発情出血がなくなります。
狂犬病予防接種
人獣共通感染症(哺乳類全てに感染する病気)であり、発症すると人間もワンちゃんも100%死亡する怖い病気です。そのため国を守るために狂犬病予防法という法律があり、ワンちゃんを飼うと生後91 日以降に一生に一度の登録と1 年に1 度(4~6 月推奨)の接種が法律で定められています。
混合ワクチン
狂犬病以外の身近に存在する病気(ジステンパー、パルボ、アデノウイルス感染症など)を予防してくれるワクチンです。いずれの病気も一度発症してしまうと、治療が難しく命の危険も伴うためできるだけ接種するようにしましょう。ワクチンの種類によって予防できる病気の種類が異なります。ワンちゃんでは6種・8種、ネコちゃんでは3種のワクチン接種を推奨しています。
ノミ・ダニ予防
ノミやダニは身近にいる皮膚の寄生虫です。皮膚に寄生するため痒みや皮膚病が生じるのはもちろん、その他の病気(バべシア症、ネコひっかき病、サナダムシなど)を運んできたり、大量寄生により貧血を生じることもあります。ノミ・ダニは冬場でも活動しているため、年間通しての予防が理想的です。また、外出しなくても人の靴などにくっついて屋内に入ってくる可能性があるため、散歩をしないワンちゃん、ネコちゃんにも予防をお勧めします。近年、マダニが媒介する感染症(重症熱性血小板減少症候群/SFTS)で、人での死亡例が報告されています。多くが、中部以南で報告されているので、関西地方にお出かけの際には特に注意が必要です。動物を予防することで、私たち人間の病気の予防にも繋がります。
フィラリア予防
フィラリア症とは肺や心臓に寄生虫が住むことで、咳や呼吸困難、腹水、血尿といった症状が出る病気です。この寄生虫は蚊が吸血することによって動物から動物へと感染していきます。昔はこの病気で多くのワンちゃんが亡くなっていましたが、毎月薬を投薬することで予防効果が期待できます。また、近年ではネコちゃんでもフィラリア症が認められていますので、ネコちゃんを飼われている方も予防薬があります。
眼科検診
犬や猫も人間と同じように眼科検査を受けることができます。「角膜潰瘍」「白内障」「緑内障」など、ワンちゃんやネコちゃんがかかりやすい眼の病気はさまざまです。痛みや不快感を伴う場合も多く、また視覚を喪失することもあり、日常の生活にも支障が出てきます。明確な症状がなくとも検診を受けることで、病気の予防が可能になることもあります。